イメージサークルって何?Super35mmとフルフレームの違いをわかりやすく解説!
1.はじめに
「このレンズ、フルフレーム対応ですか?」
レンタルの現場や撮影現場でよく聞かれるこの質問。実はこの背景には「イメージサークル」という、映像機材にとって重要なキーワードがあります。
今回は、イメージサークルとは何か?Super35mmやフルフレームとの違い、そしてレンズ選びにどう関わるかを、図とともに分かりやすく紹介します。
2.イメージサークルとは?
レンズが描写できる円形の像、それが「イメージサークル」です。
カメラのセンサーは長方形ですが、そのセンサーの四隅までしっかり光を届けられるだけの「円の広さ」が必要になります。
- センサーサイズよりイメージサークルが小さい → ケラレ(周辺が暗くなる)
- センサーサイズ ≦ イメージサークル → 問題なく撮影可能

3.Super35mmとフルフレームの違い
カメラには様々なセンサーサイズがありますが、映像業界で主に使われるのが以下の2つ。
- Super35mm(APS-Cに近い)
映画やテレビ業界で長く使われてきた標準サイズ。
一般的に26mm前後 × 13.8mm程度のサイズ。 - フルフレーム(35mmフルサイズ)
静止画カメラから派生し、映像業界にも広がりつつある。
約36mm × 24mmのセンサーサイズで、より広い画角・浅い被写界深度が特徴。

4.レンズの対応について
イメージサークルはレンズごとに決まっています。
例えば:
- Super35mm対応レンズ:Super35mmサイズまでをカバー
- フルフレーム対応レンズ:フルサイズセンサー全体をカバー
⭕️フルフレームレンズはSuper35mmカメラでも使用可能
❌ Super35mmレンズをフルフレームセンサーに使うと、周辺がケラレます(特に広角域)
なお、最近ではフルフレームよりもさらに大きなセンサーを持つ「ラージフォーマット(Large Format)」カメラも登場しています。
例:
- ARRI ALEXA LF、Mini LF
- RED V-RAPTOR 8K VV
このようなカメラでは、ラージフォーマット用に設計されたレンズ(例:ARRI Signature Primeなど)が必要です。
テックスでは最近導入したDZOFILM Arles Primeもラージフォーマット対応です!(詳細はこちら)
Super35や通常のフルフレーム対応レンズでは、ケラレが発生する可能性があります。
5.実際の使用シーンや注意点
現場でありがちな「うっかり」も紹介
- 「35mm用レンズと思って付けたら、ケラレてた!」
- 「フルフレームのセンサーをクロップしてSuper35モードで回避(FX9、BURANO)」
レンズとセンサーの相性は、画角や仕上がりに大きな影響を与えるため、事前確認が大事です。
6.まとめ
✔ イメージサークルとは、レンズが写せる円のこと
✔ センサーサイズとイメージサークルの関係でケラレが起きる
✔ Super35mm用レンズとフルフレーム用レンズは要確認!
👉 さらに最近では、フルフレームを超える「ラージフォーマット」カメラも登場しています。
レンズ選びの際には、「どのセンサーサイズまで対応しているか」をしっかり確認することがますます重要になっています。
🎥 勝手に!今週のレンタル機材推し
今週のおすすめは、アップグレードされたマタドールドリーです!
従来のスケートボードウィールから、メタルトイズ製の「マジックウィール」に変更され、さらに滑らかな移動が可能になりました。

🛞 マジックウィールの特徴
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映像に影響する微細な振動を抑え、より滑らかなショットを実現します。 - フラットスポットの問題を大幅に軽減
停止中にできる“ヘコミ”による微振動を、独自の車輪構造でほぼ解消。 - 「動き出し」と「止め」が驚くほどなめらか
グミのようにしなやかな素材が、今までにない柔らかい動きを可能にします。
このアップグレードにより、撮影現場での操作性が向上し、より高品質な映像制作が可能となりました。
なお、ウィールの仕様変更に伴い、レンタル料金が¥7,700(税込)/1日から¥8,250(税込)に改定されました。
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